半症鍼は従来の鍼灸法とは、大きく異なる。
日本の現代鍼灸は発展していると言われているが。果たしてどうか?
鍼灸業界は科学化とし、病院医療側がさほど前向きでないと思える病院医療との協力を重視し、鍼灸学校もその方向を推進している。その反面、他の整体院等激増の中、経営的問題は、業界の最大課題のまま依然改善されない。更に鍼灸師大量排出時代が到来した。
この状況を我々半症鍼による鍼灸臨床家は異なるとらえ方をしている。
腰痛等の鍼灸効果が医学的に評価された等には興味は薄い。それより実際に病院医療で難治な多くの障害、疾患を治すことが肝要であり、多くの国民の期待と悲痛な叫びでもあるととらえている。半症鍼の臨床の実践によれば、従来の鍼灸に比較して多疾患にわたった画期的効果を上げられ、経営問題が生じることはないだろう。
多くの病院医療で無力な疾患を根こそぎ治すことで、病院医療が鍼灸に脅威を抱くような実力を持たねばならない。経営問題=鍼灸が治ることを国民から評価されていない現状を直視して、脅威を抱く病院医療側からの自衛の為の鍼灸の科学化、医学的根拠を研究する動きの方が適しているだろうし、この状況が、真の鍼灸の発展の姿であると考えている。
戦後の一時期、鍼灸界は古典派と科学派での経絡論争が繰り広げられたが、不完全燃焼のまま終焉を見た。何故、曖昧にしてしまうのか。治療の基本は限りなく厳密な診断であるはずである。なぜ競わないのか。より高度のものを追求しないのだろうか?
鍼灸師は、鍼灸学校入学後まず鍼灸古典理論を習う。その経絡の存在を指導者と共に誰も知覚できないまま刷り込まれてしまう。そのことの良し悪しを言うつもりはないが、半症鍼では全く先入観、既成観念を持たない白紙の生の状態で一度、人体、生体を観察し、臨床をしてみることをお勧めする。新鮮な感慨を味わうだろう。その鍼灸古典理論の弊害をも感じているのである。